『明日と未来』
- イントロダクション
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「もしも⋯これ以上戦ったら、君の身体が限界を迎える⋯フォトンが回復するまでは安静に、戦闘はしないこと。もし今の身体の状態で戦闘してしまったら⋯どうなるかは分からない」
 「もう少し頑張れば⋯フォトン適応の治療を出来ると思う、少しの我慢だよ」
 そうユヅルに告げられていたアスト。
 その言いつけを守り、カフェにて手伝いをする日々。
 戦うことは出来ずとも、仲間たちの帰還を待ち、談笑することが楽しみになっていた。
 しかしある日、セントラルシティ付近に現れたドールズと戦っているアークスを目撃してしまう。
 新人だったのか、すでに追い詰められていたようだった。
 守れなかったゼオラとセアラの姿がフラッシュバックしたアストだったが、冷静さを欠かずに救援を要請しようとした。
 しかし正式なアークスではない彼が呼べるのは、連絡先を知っている数人の友人たちだけ。
 1秒を争う状況に、たまらずアスト自身が救援に向かってしまう。
 仲間たちがやってくるのも待たずに⋯
 ウォークライで気を引き、救援に来た仲間と共に撃退したものの⋯アストは限界を迎え、そのまま倒れてしまう。
 助けられたアークスからは、自分にとっては英雄だと伝えられるも⋯それに応える力はなく、残っていたのは仲間たちに送られた救援要請の連絡⋯そして
 通信に残されたアストの悲痛な叫びだった。
アストが昏睡状態になって数日。
アストによって助けられたアークスからの事情を聞いたあと、一同はカフェに集まっていた。
病室からアストが失踪したことを聞いており、様々な憶測が飛び交う中、一同の頭の中に声が響く。
「アスト=クサナギを⋯救う気は無いかしら?」
振り返るとそこに居たのは同じ色の目をした人で⋯
「ここは世界の端の端。遠い遠い⋯楽園。ようこそ、楽園の花園へ。」